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■イスラエルの見どころ

聖書について


イスラエル・ヨルダン観光地図 イスラエルを旅する上で事前に予備知識として持っておきたいのが聖書(旧約聖書)のあらましです。近年の遺跡発掘により聖書に登場する地名が実在の地名であったことが次々と明らかになり、聖書は史実をもとに描かれたものではないかとする見方が広がりました(聖書考古学)。世界最古の城壁都市とされる「エリコ」の都市遺跡が発見されたことで、モーセの後継者ヨシュアが契約の箱と角笛で難攻不落の城壁を打ち壊したとされる「エリコの戦い」が史実ではないかとの見解も出ています。また、神の怒りに触れて天からの硫黄と火で滅ぼされた「ソドムとゴモラの町」についても多くの研究者がその実在を調査して、死海沿岸部に存在した可能性を示す痕跡も見つかっています。
旧約聖書では「神と人間との契約の重要性」が常にその根幹をなし、歴史は神が起こしているという視点に立っています。物語は「天地創造」から始まり、イスラエル民族が神から約束の地カナンを与えられて、イスラエル王国を築き、その後バビロン捕囚の苦難を経て、エルサレムに戻り、神殿を再建するまでの「およそ1500年におよぶイスラエル民族の歴史書」と言われています。主な登場人物を時系列で並べると、天地創造の時代(アダムとエバ、カインとアベル、ノア)、アブラハム一族の時代(アブラハムと甥ロト、息子イサク、孫ヤコブ、ひ孫ヨセフ)、モーセの時代(モーセと兄アーロン、ヨシュア)、イスラエル王国の時代(サウル王、ダビデ王、ソロモン王)、そして預言者たちの時代=バビロン捕囚の苦難(サルゴン2世、ネブカドネザル2世、キュロス大王)へと続き、エルサレムに帰還したイスラエル民族が神殿を再建したのちは、神からの預言が途絶え、救世主の出現を待つ(物語終了)、というのが旧約聖書の大まかな流れです。
旧約聖書では「イスラエル民族が厳格に戒律を守り、神を敬うならば神は祝福と恩恵を与え、救いと繁栄を約束する」と謳っています。しかしながら、後に登場する「新しい契約」を信じるキリスト教においては、そういう「神はイスラエル民族だけを救う」という解釈は邪魔で困るため、「苦難の歴史の末に、ダビデの家系から人類の救世主(メシア)が誕生してくる」という約束を「旧い契約」とみなしました。つまり、新約聖書とは「旧約聖書で約束した救世主が到来した=イエスこそが救世主」という福音(良い知らせ)の物語であります。
福音書には「イエスの誕生から死、復活まで」を4人の著者(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)がそれぞれ別個に書き記しています。イエスは、ベツレヘムで誕生し、ナザレで育ちました。30歳で覚醒し、新しい考え方を布教し始め、33歳で「大衆を扇動した罪」で死刑になっています(ゴルゴダの丘=聖墳墓教会)。磔刑の3日後に復活(奇跡)し、それを知った弟子たちは目覚め、深く後悔し、イエス昇天後は、率先してイエスの考えを布教しはじめたというのがキリスト教はじまりのあらましです。
エルサレムを聖地とする三大一神教として「ユダヤ教、キリスト教、イスラム教」があります。聖典や崇める神は違うものの、信仰の導きとなるベースには旧約聖書があります。旧約聖書に登場する神は、「ヤハウェ」であり、「主」であり、「アッラー」との認識です。なお、キリスト教だけは、三位一体説と取っています(神(主)、イエス、聖霊)。旧約聖書では預言者が「いずれ救世主は現れる」と予言して終わっていますが、3つの宗教の大きな違いはその「救世主」の考え方が異なる点です。ユダヤ教とイスラム教では「救世主はまだ現れていない」とし、キリスト教では「イエスがその救世主だ」としています。またイスラム教では、イエスは救世主ではないが偉大な預言者だとしている点は非常に興味深いです。


エルサレム(Jerusalem)

エルサレム エルサレムの旧市街はユダヤ、キリスト、イスラムの三大唯一神教の聖地で、古くは旧約聖書のソロモン王ゆかりの地です。イスラエル王国第3代のソロモン王はエルサレムに神殿を造り、そこに「契約の箱(聖櫃:アーク)」を安置しました。現在の「嘆きの壁」は神殿の丘の西壁とされています。「契約の箱」とはモーセが神から授かった十戒を刻んだ石板を納めた箱です。イスラエル王国滅亡後に分裂した南のユダ王国が、紀元前586年に新バビロニアのネブカドネザル2世に滅ぼされた際にエルサレム神殿も破壊され、アークの行方はわからなくなってしまいました。そのため「失われたアーク」とも呼ばれています。

岩のドーム(Qubba al-Sakhra):エルサレムの象徴ともいえる岩のドームは、ユダヤ、キリスト、イスラム教にいずれにとっても重要な関わりを持つ聖なる岩を祀る場所。かつてのユダヤ教の礼拝地でエルサレム神殿内にあったが、現在はイスラム教の寺院となり他教徒は入れません。
嘆きの壁(Western Wall):エルサレム神殿(ソロモン王が建設した第一神殿から始まった)の西側外壁の一部で、ユダヤ人は「西の壁」と呼んでいます。ユダヤ人が壁に向かって神殿の破壊を嘆き悲しみ、祈る習慣から「嘆きの壁」と呼ばれるようになりました。
シオンの山の鶏鳴教会(Mt.Zion):屋根の風見鶏が目印の教会で、イエスの弟子のペテロが三度イエスを知らないと嘘をついた後に鶏が鳴いたという聖書の話に由来します。
ヴィアドロローサ(Via Dolorosa):ラテン語で苦難の道を意味し、処刑場のゴルゴダの丘までイエスが十字架を背負って歩いた道のりと言われています。
聖墳墓教会(Via Dolorosa):ゴルゴダの丘があったとされる場所に聖墳墓教会は建立されました。イエス・キリストの墓があります。


エイラット(Eilat)

エイラットイスラエル最南端のエイラットはヨルダン、エジプトと国境を接する紅海のリゾートタウンです。古くはソロモン王の時代にシバの女王を迎えた港としても知られており、聖書に登場するエイラットはヨルダンのアカバを指しますが、古い名前を復活させリゾート地として発展しています。海面からさんご礁が見えるほど透明度の高い海で、世界のダイバー憧れの地としても有名です。

ティムナ渓谷:エイラットの北約30kmには奇妙な石柱(ソロモン王の石柱)やキノコ型の岩やアーチ型の岩など珍しい岩砂漠の地域があります。この地域では豊富な銅鉱石が採掘され、その歴史は紀元前5000年にまで遡り、銅鉱山は紀元前10世紀のソロモン王の時代にも利用されていたといわれています。


テルアビブ(Tel Aviv)

テルアビブテルアビブは20世紀に生まれた新しい都市で、白い家並みが世界遺産に登録されています。ヘブライ語で「春の丘」を意味するこの街は、芸術文化の中心でもあり、地中海に面したリゾート地でもあります。街を歩いていると、都市計画に沿って暮らしやすい街づくりを目指していることがわかります。世界遺産の白い街並みは、博物館として開放しているところが多いので、是非見学してみてください。


死海=エンボケック=(Ein Bokek)

エンボケックイスラエル側の死海に面したリゾート地で、湖面の海抜がマイナス430mと世界で最も低地にある塩水湖で、塩分が高すぎるため魚などが住めないことに由来しています。死海の塩分濃度が高い原因は、ヨルダン川から流入する川の水の出口が少なく、強い日差しで水分がすぐに蒸発し凝縮するためです。また死海の水や泥はミネラルが豊富にあるため、エステや泥パックとして利用され人気があります。
近郊にはローマ軍に追い詰められたユダヤ人最後の砦「マサダ」や聖書の創世記になぞらえた「ロトの妻の塩柱」があります。

マサダの砦:紀元66年にローマ帝国に対してローマのユダヤ属州に住むユダヤ人が決起したユダヤ戦争が勃発しました。紀元70年にユダヤ側の本拠地エルサレムが陥落して、約1000人ものユダヤ人がマサダ(砦・要塞)にたてこもりました。ローマ軍との約2年におよぶ攻防の末、ついに陥落してしまいましたが、彼らは投降の道を選ばず、ほぼ全員が自害(集団自決)したという事件です。偶然にも2人の女性と5人の子供のみが生きのびたとユダヤ戦記には記されています。
この事件が後に続く民族離散(ディアスポラ)のはじまりといわれています。

衛星写真を見る マサダ要塞・衛星写真を見る

ガリラヤ湖(Sea of Galilee)

ガリラヤ湖ガリラヤ湖はヨルダン渓谷が陥没して出来た、南北20km、東西12km北はゴラン高原を挟みレバノン、シリアと接するパレスチナ最大の湖です。湖畔には温泉もあります。

ティベリヤ(Tiberias):ガリラヤ湖地域の中心地で、街の名前は時のローマ皇帝ティベリウスに由来し、その歴史は2000年前にもさかのぼる。古くからユダヤ教の偉大な指導者、ラビの墓がいくつもあることでユダヤ教の聖地として崇められている。キリスト教徒にとってはイエスの伝道の舞台であり、様々な奇跡を行った場所として有名。
山上の垂訓教会(Custodia Terra Sancta):聖書で有名な一説「求めよ、されば与えられん」「狭き門より入れ」などを説いた山の上に建つ教会
パンの奇蹟の教会:イエスが説教を聞きに集まった5000人を満腹にさせたという奇蹟にちなんで建てられた教会


ネゲヴ砂漠(HaNegev)

ネゲヴ砂漠イスラエルの南部はほとんどが荒涼とした岩の世界が広がり、ヘブライ語の「南」をあらわす言葉で「ネゲヴ」砂漠と呼ばれいます。あまりに厳しい環境はわずかなベドウィンを除いて、人を拒み、それゆえに大自然が手付かずのまま残されています。ネゲヴには1億年以上も前に隆起によって出来た崖があり、それは長さ40km、幅9kmにも及ぶ巨大なクレーターを生み、地球の溝と呼ばれています。砂漠にはナバテア人の遺跡(ヨルダンのペトラ遺跡に代表されるように、繁栄を誇った)も点在しています。


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■イスラエルの基本情報

■イスラエルってどんなとこ?

イスラエルの魅力は聖地エルサレムだけではありません。大きさは四国ほどですが、南では砂漠の造形美が楽しめ、死海では浮遊体験やエステ、綺麗な海でのリゾート、街では建築物が楽しめます。
シオニズム運動を経て建国されたユダヤ人国家ですが、古くからベドウィンやアラブ人も住んでいます。宗教対立を抱えていますが、ユダヤ、キリスト、イスラム教徒にとって重要な地であることには変わりありません。

■イスラエルの気候は?

イスラエルの気候は北と南で全く異なります。北は比較的雨が多く温暖で、日本と同じくらいか少し高いくらいの気温です。南は砂漠地帯なので雨がほとんど降りません。
4~11月が乾季で、12~3月が雨季。夏は南部では特に暑くなります。

■イスラエルでの服装は?

イスラエル人は一般的にラフな格好をしていますが、宗教施設に入場する際は、ノースリーブ、ミニスカートやショートパンツなどでは入れない場所もあります。日差しが強いので、帽子、サングラス、日傘といった日よけ対策がオススメです。朝晩は冷え込むので、上着があると便利です。

■イスラエルの習慣・マナーなど注意することは?

ユダヤの祝日、イスラムの祝日など行く場所によって異なるため注意が必要です。また食べ物の規律なども宗教によってことなります。ユダヤ教の食事の規律は「コシェル」と言い、乳製品と肉類を一緒に食べてはいけないなど厳格です。レストランにはコシェルか非コシェルかハッキリと書いてあるので、それを参考にするといいでしょう。ベツレヘムなどパレスチナ自治区に行く際には身分証の提示を求められることがあるので、パスポートは常に携行しておくことをお忘れなく。

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イスラエル
State of Israel

イスラエルの国旗
政体: 共和制
言語:ヘブライ語、アラビア語
住民:ユダヤ人、アラブ人
宗教:ユダヤ教
面積:2.2万Km2(日本の四国程度)
人口:737万人
通貨:新シェケル(NIS)
時差:マイナス7時間
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